<阪神2-0横浜>◇13日◇甲子園

 横浜が打てない、勝てない。開幕カードで対戦する阪神に完封負けし、これでオープン戦は0勝6敗2分。8試合目でも白星がつかずに、尾花高夫監督(52)は新人監督としてのワースト記録を更新した。オープン戦序盤は勝敗よりも内容重視の方針を打ち出していたが「やっている以上は勝たないといけない」と、ついに試合の勝ち負けについて言及した。

 より深刻な表情だったのが島田誠ヘッドコーチ(55)だ。「このまま突入したらシーズンが大変なことになる。僕だって監督だって5試合も完封なんて経験がない」。8試合で5度目の無得点。先発寺原が7回5安打2失点で踏ん張ったが、強打が自慢の打線がつながらない。これまでもバントなど小技もミスが目立ち、主力のバットは湿ったまま。出口の見えない現状に、同ヘッドからは早くも「いい形で打とうとする人が多すぎる。考えているうちに投手が投げてしまう」と精神論まで飛び出した。

 14日は地元でのオリックス戦。同ヘッドは「攻撃のてこ入れが必要。打線を変える必要がある」と大胆な打線改造の可能性を示唆した。オープン戦も残り7試合。2年連続最下位の横浜にとっては、白星が何よりの良薬となる。【鈴木良一】

 [2010年3月14日8時51分

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