<中日4-1阪神>◇6日◇ナゴヤドーム
猛虎の扇の要は揺るがない。阪神城島健司捕手(34)が力強く「大丈夫」宣言だ。まだ1点差の8回、左前打で出塁した後、ベンチに退いた。前日5日に続いて初の2試合連続途中交代となったが本人は戦術上の交代と明言。試合前には右足にテーピングをグルグル巻きにするパフォーマンスも見せ、周囲の不安説を笑いで一蹴した。7月中旬以来久々の連敗となったが、巨人も敗れ0・5差は変わらず。7日もスタメンで奪首に、リベンジに、貢献する。
猛然と走りだした。1点を追う8回、城島は吉見のスライダーをバットに乗せた。左翼線への打球に全力疾走。左翼手和田が素早く打球に追いつく姿を見ると一塁を回って急停止。大きくバランスを崩して直後に代走上本と交代した。今季初の2戦連続途中交代。前日5日巨人戦は最速の5回でベンチに退いている。ただ帰りの通路ではっきりとけがの可能性を否定した。
城島
(足に問題は)特にない。当然、同点、逆転を狙いにいくケースですから(代走に)不思議なことはないと思います。あそこはどうしても1点を取りにいったわけだし、だからこその代走じゃないですか。
その言葉から勝利への執念がにじみ出した。真弓監督は城島について「大丈夫」。常川チーフトレーナーも「(けがは)ない。明日も普通です」と口にした。
前カードで巨人に負け越して首位陥落。ただジョーに暗いムードは一切なかった。この日は球場入りからわざと右足をひきずった。フリー打撃後はベンチ裏に戻って、右足全体に自分でテーピングを巻いて再登場。周囲の笑いを誘った上で、軽快に三塁でのノックを受けた。練習を終えると「(報道陣への)会見しますか?
最初は顔に(テーピング)しようと思ったけど(コーチ陣に)それはやめとけと言われた。泣く泣く足にした。普通だとおもしろくないでしょ」。全試合先発で右足に張りはあるが、派手なジョークで周囲を明るくする余裕がある。
扇の要として強い責任感がある。大分・別府大付(現明豊)2年時に本塁クロスプレーで右手親指と人さし指の間がざっくり裂けたことがあった。当時、野球部監督の糸永氏は「血がすごく出ているのに『出ます』と言う。無理に病院へ行かせた」。ただ病院で傷口を縫って戻ると、自分で包帯を外して再び試合に出ようとしたという。「本当にけがに強い選手」と糸永氏。グラウンドの司令塔として出られる限りは試合に出続ける覚悟を持っている。
中日に惜敗して、7月13日巨人、同16日ヤクルト以来の連敗となった。ジョーは「鶴はよく投げた。相手もよかったし、そういう(接戦の)ゲームになる。(代走は)監督の采配なので選手はいろいろ言いません。しいていえば僕の生まれもった足が速ければよかった」。シーズン最終盤への試金石となる中日→巨人→中日の9連戦は3勝3敗1分け。踏ん張りどころの残り2試合もジョーはホームを死守する。
[2010年8月7日11時29分
紙面から]ソーシャルブックマーク



