<ヤクルト4-3巨人>◇10日◇神宮
ラッキー続きでヤクルトが今季初の7連勝を飾った。今季、チーム最長となる4時間50分の激戦を、幸運続きで制した。
同点の11回1死一、二塁。田中浩康内野手(28)が左前へ痛烈な打球を放つ。打った田中も、三塁ベースの城石守備走塁コーチも、二塁走者の鬼崎に向かって大きく腕を回した。だが、鬼崎が三塁ベースを回ったところで転倒。慌てて三塁に戻った。勝利を確信してベンチを飛び出したナインも、頭を抱えて声を上げた。
それでも、歓喜の瞬間はやって来た。この回2死満塁から福地が押し出し死球を受け、今季2度目のサヨナラ勝ち。投げては11回1死一、二塁で登板した6番手渡辺が古城を三ゴロ併殺に仕留め、わずか1球で移籍後初白星。楽天時代の05年、けん制と盗塁刺でピンチを脱し、打者を打ち取ることなくプロ初勝利を挙げた男は、自己紹介したお立ち台で「うれしい。持ってると思う」と笑った。
勝ち試合の内容ではなかった。8回1死一、二塁、宮本の左前打で生還を狙った二塁走者の福地が一瞬ためらって減速。左翼谷からのレーザービームで刺された。度重なる走塁ミスを犯しながら、それでも最後は笑うことができた。小川淳司監督代行(52)も「(鬼崎の転倒は)しょうがない。最後に勝てばいいんです。全員でよくやってくれました」とたたえた。不思議な勝利は、勢いを感じさせるものだった。【由本裕貴】
[2010年8月11日9時41分
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