<中日3-2ヤクルト>◇21日◇ナゴヤドーム

 中日落合博満監督(56)の一言が、45歳の大ベテランを我に返らせた。2回、2死を奪った後、山本昌投手は投手中沢をストレートの四球で歩かせ、青木、田中に連打。2点目を失ったところで、同監督はゆっくりとマウンドへ向かった。昨年から森ヘッドコーチに任せている投手へのゲキだが、いてもたってもいられなかった。「18歳のルーキーじゃないんだ。絡まっている気合を解きに行ったんだ。力でいくような投手じゃないだろ。のらりくらりいくような投手だよ。遅いボールを使うところを間違えていたんだ」と言った。

 山本昌は初回、2回とボールが高めに浮き続け、緩急を使った投球ができていなかった。「力が入っていたけど、ハッと気付くようなことを言ってもらった。その後、何とかできた」。3回以降ペースをつかみ、その後はヤクルト打線に得点を許さない。逃しかけていた45歳での初勝利を再び手元にたぐり寄せた。史上初の45歳以上のシーズンでの先発連勝となった。

 今季初勝利を挙げた翌日。山本昌は「おれにもプライドはある」と、今季3~5勝挙げることが現役続行へのノルマだと明かした。残り試合を考えれば、打たれて2軍降格となれば、即引退が待っている現実。そんなプレッシャーがある中、最低ノルマである3勝まであと1つだ。

 これでチームのヤクルト戦の連敗も6でストップ。首位とのゲーム差は4月22日以来、4カ月ぶりに1・5に縮まった。「1回でも1人でも多く投げられるようにしたい」。残りシーズンも現役続行を勝ち取る固い決意で、マウンドに上がる。【福岡吉央】

 [2010年8月22日9時34分

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