<ヤクルト6-0阪神>◇27日◇神宮
またまたヤクルト投手陣が快挙だ。26日には由規が日本人最速161キロをマークしたが、27日阪神戦では館山昌平投手(29)が6安打完封勝利。2戦連続完封勝利は、球団では93年伊藤智仁(現投手コーチ)以来17年ぶりとなった。今季は故障で2度も戦線を離脱したが、復活後はこれで4連勝。快進撃のツバメ軍団が、奇跡のAクラス入りを視野にとらえた。
館山が球団17年ぶりの偉業で、チームの勢いを証明した。2試合連続&プロ通算5度目の完封勝利で、自身5連勝で今季8勝目を挙げた。「(完封は)たまたまです」。強力な猛虎打線に連打を許さず、散発6安打7三振で無四球シャットアウト。104球の省エネ投球だった。それでも「ゲッツーあり(味方の)ファインプレーありで、チームみんなでつかみ取った勝利です」と謙遜(けんそん)するばかりだった。
1度も得点圏に走者を進めさせない、危なげない投球だった。8回には、2安打されていた先頭金本に真っ向勝負。カウント0-2から4球連続で直球勝負。最後は150キロの力強い速球で二飛に仕留めた。リーグ上位の打率をマークするマートンは4三振と完ぺきに抑えた。「(阪神は)嫌なイメージしかなかったけど、(捕手)相川さんのリードのおかげで抑えることができた」と振り返った。
昨季はリーグ最多16勝を飾った右腕も、今季は故障で2度も戦線を離脱。4月20日中日戦からは4連敗と、結果が出ない時期もあった。6回5安打3失点で黒星を喫した5月26日楽天戦では、試合後に高田前監督が成績不振により辞任を表明した。しかし8月6日横浜戦で復帰してからは、これで4連勝だ。
スポーツを愛する気持ちが原動力だ。昨年11月のイベントで冬季パラリンピックの選手と交流。今年2月のバンクーバー大会は、出場選手の名簿や試合日程を把握し、応援に努めた。球団の協力もあり、5月2日横浜戦(神宮)では「パラリンピック選手応援DAY」の開催が実現し、同大会の出場選手を招待した。
小川監督代行も「完ぺきでしたね。相手は手も足も出ない感じだった。館山に尽きる」と、頼れる右腕の完全復活を喜んだ。チームは今季6勝11敗と大きく負け越していた苦手阪神との3連戦初戦を制し、中日には3・5ゲーム差と接近。クライマックスシリーズ進出へ望みをつないだ。館山も「今日で終わりじゃないんで。明日、明後日もあるんで」と次戦を見つめる。チームトップの10勝を挙げている石川を筆頭に、9勝の由規、村中に加え、館山が戻ってきた。勝負の9月を目前に、奇跡の逆転Aクラスへ臨戦態勢が整った。【由本裕貴】
[2010年8月28日9時30分
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