<広島1-10中日>◇14日◇マツダスタジアム

 始まりは鮮やかなタイムリーだった。中日荒木雅博内野手(33)が先制打を含む、2安打3打点と暴れ回った。5回2死二塁。広島篠田のスライダーを弾いて右中間に適時三塁打。「どうしても先制点がほしかった」。背番号2がひと振りで均衡を破った。8回にも満塁からセンター前に2点適時打をマーク。チーム17安打10得点の立役者は間違いなくこの男だった。

 失敗を帳消しにした。3回。堂上直が右前打を放つと、投手チェンがバントの構えからヒッティング。無死一、二塁の好機をつくり出した。だが、続く荒木がバントを打ち上げてアウト。一塁走者が戻れず併殺に仕留められた。「あそこで決めていればもっと早く点を取れた。取り返したいという気持ちがあった」。どうしてもバットで挽回(ばんかい)したかった。

 33歳デビュー戦を白星で飾った。13日は33度目の誕生日。この日はチームメートから次々に祝福された。「まだこれから。みんなからいろんなことをやってもらいます。今週は誕生日ウイークなんで」。試合前には無邪気に笑っていたが、新たな気持ちで臨んだ試合でもあった。

 9月にはいって54打数18安打、打率は3割3分3厘と調子を上げている。「良かったり悪かったりするけど、ここまで来たら気持ち。気持ちでやっていくだけです」。あと11試合。自分の調子は関係ない。頭の中には優勝の2文字しかない。【桝井聡】

 [2010年9月15日10時14分

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