プロ野球横浜の球団売却をめぐって、TBSホールディングスと住生活グループとの交渉が27日、決裂した。両社は26日まで交渉を重ねたが、最終的に折り合わなかった。

 横浜の加地隆雄球団社長(69)が、横浜市内の球団事務所で会見し、来季の去就が注目されていた尾花高夫監督(53)の続投を明言した。住生活グループとの球団売却交渉が破談に終わったことを受け、改めて既定路線の維持を表明した。今後もドラフト、FAなど問題が山積する状況だが、来季に向けて積極的に動いていく構えだ。

 加地球団社長が、尾花続投を明言した。「尾花監督にやっていただく。3年契約の2年目。これからが勝負なので思い切っておやりいただきたい。職務の遂行をお願いしたい」。球団としては続投が既定路線だったが、住生活グループが「人事凍結」の意向を示し、来季の去就が注目されていた。来季もTBS体制が維持されることになり、あらためて続投を発表した。

 28日にはドラフト会議が行われるが、交渉権を獲得した選手から不安の声が上がる可能性も高い。加地社長は「不安は分かります。ご理解いただけるよう、丁寧に説明したい」と誠意を尽くす意向だ。選手との交渉には役員が同席するなどして、現状を説明する予定もある。さらに、会議前に各担当スカウトへ一連の売却問題についてのレクチャーを行い、万全を期す。

 加地社長は28日に横須賀を訪れ、秋季練習中の選手説明を行う。FA権を取得した村田、内川との交渉については「球団として、優勝を目指すために重要な選手。本人たちの意向も聞きたいし、私の考えも伝えたい。ただ、権利なので最後は彼らの決断です」と話した。「こうなっては(31日から秋季キャンプが始まる)奄美大島に行ってFAの話をしたい」とも話し、当初は、買収成立が有力だった11月1日以降を予定していた残留交渉を、前倒しする計画も明かした。

 破談を受けて、凍結されていたさまざまな問題が一気に動きだすことになる。「これから環境は変わるかもしれないが、球団も努力していくということです」。現体制の継続を受け、遅れを取り戻すべく精力的に動いていく。

 [2010年10月28日9時26分

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