中日チェン・ウェイン投手(25)が代理人を通じて来年オフ、自由契約での米大リーグ挑戦を訴えていることが22日分かった。今月、チェンが代理人契約を結んでいるマネジメント会社が、今オフの自由契約を要求したが、球団側は認めない方針。今後は両者間で来年オフの自由契約の可能性も含めて、交渉していくことになる。

 選手は国籍を問わず、所属球団が全保留選手名簿に記載すれば他球団と交渉できない。これまで外国人選手は球団との契約時に「付帯条項」を認めてもらったため、シーズン終了と同時に自由契約となり、事実上FAの立場で他球団と交渉できた。だが、中日は外国人選手に「付帯条項」を認めておらず、チェンは球団の了承を得てのポスティング(入札)制度しかメジャー移籍の手段はなかった。

 ただ、入札球団との交渉が決裂した楽天岩隈のように、不確定要素の多いポスティングより、自由契約となった方が有利な契約を結べる。そこで代理人側が球団に「付帯条項」を認めるよう要求した模様だ。

 球団にとっては自由契約を認めれば、ポスティングでの入札金が入らなくなる。今季は残留が基本線だが、来年オフのメジャー移籍をめぐって、両者間の交渉は続きそうだ。

 [2010年11月23日11時16分

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