竜のイケメン右腕は「あしながおじさん」だった-。中日浅尾拓也投手(26)が7日、ある事実を明かした。今季からチームの勝利数に合わせて鉢植えの花と木を名古屋近郊の児童施設にプレゼントしていたという。打者を封じて子どもたちに夢を与える男が、グラウンドの外でも夢の種をまいていた。

 「個人的なつながりで知り合った施設に贈っていました。詳しく言えないですけど、これからもこういう活動をしていきたい」

 対象となる数字にも浅尾なりのこだわりがあった。設定した項目は自身のホールドポイントや勝利数ではなく、チームの勝利数。「自分がケガすれば止まるかもしれない」とあえて、チームの勝利数を目安にした。浅尾の大活躍もあり、その数は「79」まで伸びた。

 決して安価なものではない。内訳はチームが1勝すれば、花を1鉢。3勝すれば、鉢植えの木を1つプレゼントしてきた。チームの勝利数から計算すると、合わせて100鉢以上になる。

 「自分たちが元気を与えようと思って来ているけど、逆に元気をもらっている感じ。広い意味での福祉活動を積極的にやっていきたい」

 この日は名古屋市内の病院を慰問し、子どもたちから大声援で迎えられた。日本福祉大の出身ということもあり、入団時から慈善活動には興味を示していた。球界を代表するセットアッパーとなった浅尾は、これからもグラウンド内外で活躍する。【桝井聡】

 [2010年12月8日10時55分

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