プロコンビが、母校にド~ンとバスを寄贈する。北照高卒業式が1日、小樽市内の学校体育館で行われ、出席したヤクルト西田明央捕手(18)、又野知弥内野手(18)が、所属した野球部に移動バスを贈ることが分かった。現在の移動バス(45人乗り)は使用から18年が経過し、排ガス規制で東京など都市圏への乗り入れができなかった。春夏甲子園に導いた2人が、約300万円の29人乗り中古バスを贈り、後輩の道外遠征をバックアップする。

 贈るコトバならぬ贈るクルマとなった。そろってヤクルトに入団した北照の西田、又野の2人が、母校の野球部に専用バスを寄贈することになった。高校3年間の思いを込めた卒業の逆プレゼントだ。「みんなに使ってもらえたらうれしい」と、2人は笑顔で声をそろえた。

 バスを新しくするプランは、2人が昨年10月28日、ドラフト会議で同時指名された時に湧き上がった。話題が野球部への恩返しについて及んだ時、西田が「バスは夏場、冷房がないので暑いときがあるんです。バスもいいかも」と口にしていた。

 しかし、新車は600万円以上と高額でもあり、話はなかなか進まなかった。その話を聞いた河上敬也監督監督(51)が手助けに動いた。2人の意思を何とか実現させようと、中古も選択肢に入れて探したところ、300万円前後で購入できることも分かり、実現に向けて走りだした。

 現在のバスだけでは全部員を乗せ切れず、スキー部のバスを借りることもあった。2台になることで、1度での移動が可能になる。さらに、現在のバスは排ガス規制以前に製造されたため、東京、大阪などへの乗り入れができない。そのためバス遠征より費用のかかる交通手段を取らざるをえなかったが、遠征も可能になる。新しいバスは、エコで活動費節約とプラス面が大きい。

 後輩たちは今春のセンバツ補欠校で、夏は2年連続の甲子園出場を目指す。3月下旬からの沖縄合宿後、4月下旬に秋田遠征を行う予定で「(バスの納車が)それまでには間に合えば」と河上監督。さらに2人は、野球部寮のシャワー、トイレなど改修工事へのサポートも予定。バッテリーを組んでいた西田、又野の“卒業記念品”は、後輩たちにとっては何よりの発奮材料になる。【中尾猛】