<オープン戦:日本ハム3-8巨人>◇5日◇札幌ドーム

 開幕投手が有力視される巨人内海哲也投手(28)が、新球フォークの完成度に自信を深めた。5日のオープン戦で日本ハム相手に先発。本塁打を量産中の中田のバットをフォークで空を切らせるなど、4奪三振のうち、3つをフォークで奪取。「いい感じで投げられたと思います」と、新たな武器に手応えを得た。5回6安打2失点と内容も上々で、2年連続3度目の開幕投手へ、次回登板が予想される13日の阪神戦(甲子園)で当確ランプをともす。

 内海が決め球に選んだのは、新球のフォークだった。4回1死、1ボール2ストライク。内角に切れ込むように落ちたボールに、中田のバットは空を切った。ホームベース手前でワンバウンドした球で空振りを奪ったことが、新球の威力を物語っていた。5回には杉谷、岩舘をフォークで空振り三振。新球の完成度をテーマに掲げた登板だったが「いい感じで投げられたと思います」と最高の結果で答えを出した。

 フォークの軌道が、内海流の秘策だった。中田、杉谷の空振りはスライダーのような軌道をしながら落下した。チェンジアップは右打者に対し、外角に逃げながら落ちるが、フォークは打者の懐に切れ込むように落ちる。昨季は中日和田ら右の強打者に踏み込まれて痛打されることがあったが、右打者に対し、新たな武器になることを証明した。中田は「フォークだったんですか。チェンジアップがあると聞いていたんで、チェンジアップだと思っていました」と驚き、最大の武器と双璧の落差があることを認めた。

 この日、帰京した内海が、報告に向かう人物がジャイアンツ球場にいる。新球習得の背中を押してくれた小谷2軍投手コーチだ。昨年のシーズン終了後、ジャイアンツ球場での練習中に1年の自己評価を報告。青空会談の中、話題に挙がったのが、フォークの習得だった。小谷コーチは「雑談ですよ」とけむに巻いたが、内海は「内容は秘密ですが、参考になる助言をいただいた」と説明。レベルアップするために、新球習得を決意した。

 新たな課題も見えた。フォークを多投したことで、フォームが崩れ、スライダーの制球が乱れた。「ビデオで確認したい」と即座に修正に乗り出す。原監督から「非常にいい状態だと思います」と評価されたが、右打者への内角への制球力、打線が点を奪った直後の2失点など反省材料もあり「(開幕投手争いで)今日は沢村に負けたなという感じですね」と厳しい自己採点を下した。収穫と課題を冷静に見つめ直し、開幕戦となる25日横浜戦(東京ドーム)のマウンドに照準を定める。【久保賢吾】