<西武1-4巨人>◇5月31日◇西武ドーム
チームスローガンの「結束」を証明する1発だった。7回無死一塁から巨人長野久義外野手(26)が放った値千金の逆転2ラン。文句なしの打のヒーローが口にしたのは、チームメートへの感謝だった。「沢村の頑張りと、前の回の古城さん、(大田)泰示のプレーでいい流れをつくってくれました」。周囲がつくり上げた流れに乗ったことを強調するだけだった。
原監督の思いも感じた打席だった。得点差は1点で、後ろに控えるのはラミレス、阿部。「本来ならバントの場面だと思いますが、監督が任せてくれたのでその思いに応えたかった」。強引にならず、コンパクトなスイングを心掛けた結果が、中堅バックスクリーンへ飛び込む1発を導いた。
重苦しい雰囲気を一振りで変えた。ここまで6試合連続で2得点以下。引き分けに終わった5月30日のロッテ戦後には、原監督が「もう少し執念を持つべきだね」と厳しい口調で奮起を促した。選手全員が期する思いを抱えた一戦で、「2点の壁」を撃破。試合後こそ長野は「ピリピリしてますから」と笑顔こそなかったが、胸には安堵(あんど)感が広がった。
チームの「結束」を感じたのは、原監督も同じだった。6回2死二塁、古城が三塁線への打球に飛びつき、ハーフバウンドの送球を一塁大田が好捕したことに触れ「守りのリズムを攻撃にっていうね。そういう点では古城のあのプレーが長野の本塁打を生んだといっても、可能性としてはあると思いますね」と評した。5月は12勝11敗1分けの貯金1。上昇ムードを漂わせながら、新たな月を迎える。【久保賢吾】



