<ソフトバンク7-3巨人>◇8日◇福岡ヤフードーム

 何でもないゴロなのに…。巨人坂本勇人内野手(22)が痛恨の失策を犯した。4回、1点差に迫られて2死一塁。坂本はソフトバンク多村の二塁寄りのゴロをファンブルし、今季6個目の失策を計上した。直後に先発金刃が松田に逆転3ランを浴び、主導権を奪い返された。1軍に復帰した小笠原が今季1号ソロを含む3安打、チームも12安打しながら、6安打の相手に完敗。福岡では08年から7連敗となった。

 痛恨。文字通り、恨めしいほど痛い、坂本の失策だった。4回だ。カブレラに適時打を浴び、1点差に詰め寄られ、なお2死一塁。多村の打球はやや二塁ベースよりの、何の変哲もないゴロだった。だが、坂本のグラブには収まらなかった。拾い直した坂本は、慌てて二塁に投げるも間に合わない。捕っていればチェンジのはずが、2死一、二塁と2人の走者を残した。

 ミスはミスを呼ぶ。失策の直後、打者は松田。カウント1ボールから金刃が投じた直球が、見入られたようにストライクゾーン外寄りにスッと行く。逆転の3ラン。坂本は「責任を感じている。この前もそうだし、失点につながってしまい…」。6日の日本ハム戦の4回無死、飯山の打球でも失策しており、2戦連続で勝負を分けるミスを犯したことを悔いた。

 ミスは他にもある。1回無死一塁。2番藤村はバントを2球失敗し捕邪飛。2回は谷がヒットエンドランのサインで空振りし、一塁走者の阿部が盗塁死。そんなミスの蓄積も、負の流れを増殖させた。

 チームは3連敗で、一時は勝率5割に戻ったのが、またもや借金3。対ソフトバンクは球団ワーストの敵地7連敗。原監督は「ああいうプレーをしているようじゃ、なかなか勝利の女神はほほ笑んでくれないね」と、坂本失策を痛恨のプレーと振り返った。

 昨季はリーグワーストの21失策とあって、オフは守備向上のため、精力的に練習を重ねた。下半身を意識した守備を目指し、シーズン中も勝呂内野守備コーチと確認はしてきた。前試合の反省で、下半身の使い方を再確認したばかりだったが、重心の高さが顔を出した。勝呂コーチは「レギュラーだから、確実に処理するのが最低限の仕事。アウトにしてチェンジにしないと」と手厳しい。小笠原が復帰し、本塁打まで打っただけに、なお痛い。敗北の根拠たる失策だった。【金子航】