右手中指痛のため2軍調整中の中日トニ・ブランコ内野手(30)が20日、実戦復帰について「いつになるかわからない」と、厳しい見通しを語った。人さし指と小指の外側に、患部を保護する添え木をしている状態で、回復のメドが立たない。前半戦絶望の可能性もあり、落合竜はしばらく得点源を欠いたままリーグ戦を戦うことになる。

 ナゴヤ球場での2軍練習に現れたブランコの右手には、人さし指と小指の外側に添え木があり、テーピングされていた。全体でダッシュをこなした後、1人で軽いティー打撃に臨んだが、左手1本のみの軽いもの。練習後、今後について厳しい見通しを語った。

 ブランコ

 右手はまだ少し痛い。病院に行ってMRI検査を受ける。添え木を外せるまで15日か20日間かかりそう。1カ月後にはゲームに出たいけど、いつになるか分からない。

 4日に出場選手登録を抹消された。昨季シーズン終盤に右手中指付近を骨折しており、古傷の痛みが再発した形。打撃時だけでなく、スローイングの痛みがあったという。当初は軽症とみられ、ここまで骨折は確認されていないが、痛みが引かない状態が続いている。ブランコも球宴までの実戦復帰を望んでいるが、メドは立っていない。

 中日は首位ヤクルトと1・5ゲーム差の2位につけているが、チーム打率は2割2分6厘とセ・リーグ最下位。森野、和田の主軸が本調子にほど遠く、大砲グスマンの調子もいまひとつ上がっていない。

 ブランコも3年目の今季、出場36試合で打率2割2分、7本塁打、17打点と打撃不振に苦しんできた。だが、飛距離が落ちる統一球をものともしないパワーは、打席に立つだけで相手ベンチを威圧してきた。ポイントゲッターの離脱が長期化すれば、厳しい戦いがしばらく続くことになる。