巨人が先発3本柱解体とローテ再編で、上位2チームを一気にたたきつぶす。リーグ戦再開となった阪神3連戦では東野峻投手(24)、内海哲也投手(29)、沢村拓一投手(23)で1勝2敗と負け越した。今日28日からは首位ヤクルトとの3連戦(郡山で2連戦、30日は東京ドーム)が始まる。第1戦にセス・グライシンガー投手(35)、第2戦に金刃憲人投手(27)、第3戦には中5日で東野を投入する。次カードの2位中日との3連戦には9勝を挙げる内海、防御率1・94の沢村をぶつけ、借金5で3位と低迷するチームの巻き返しを図る。

 再、再スタートだ。6ゲーム差で追う首位ヤクルトとの3連戦。負け越しは許されない中、3戦目に中5日で東野が先発することが濃厚となった。この日、川口投手総合コーチは東野について「5回までとにかく全力で投げてくれれば。東野が乗ってきてくれればね。裏ローテをなんとかしたい」と、明言は避けたが、波に乗れない開幕投手に期待を寄せた。

 24日の阪神戦で4回4失点、74球で降板したことを考えれば、中5日も負担はかからない。対するヤクルトは3戦目の先発に館山が予想され、エース格同士の対戦となる。

 当初は3戦目にあてる6人目の先発候補として、ルーキーの小山雄輝投手(22)、藤井秀悟投手(34)らを挙げていたが、現段階で昇格させる投手については「いないかな」と同コーチは否定。代わりに中継ぎ要員として、マイケル・中村投手(34)を昇格させることを明言した。とすれば、中継ぎ要員で先発経験のある西村健太朗投手(26)、高木康成投手(29)を先発に回すことが可能。高木は5月30日のロッテ戦に先発し、1回降板。安定感を考えれば西村を先発させることが濃厚となる。

 7月1日からは2位中日との3連戦。第1戦には内海、第2戦に西村、第3戦に沢村をあてる。川口コーチは「彼(沢村)は中6日で回した方がいいでしょう。なるべく間隔を空けてあげないと」と、毎週日曜日での登板を示唆。「サンデー沢村」として、ルーキーを1年間フル回転させる。

 この日、ジャイアンツ球場での投手練習に参加した東野は「体(の状態)は絶好調です。5回持つように頑張ります」と話し、沢村は「次どこで投げるかわかりませんよ」と不敵な笑みを浮かべた。週明けには再びヤクルトとの3連戦が控えており、上位2チームとの対戦が9戦続くこととなる。V奪回へ、一気に上昇するチャンスだ。【斎藤庸裕】