<オールスターゲーム:全パ4-3全セ>◇第2戦◇23日◇QVCマリン

 全セの巨人沢村拓一投手(23)がオール直球勝負でおかわり君をねじ伏せた。6回、4番手で球宴初出場。1死後、2打席連続本塁打の西武中村を迎えた。初球、150キロの直球は外角へ外れた。2ボール2ストライクからの5球目。捕手相川のサインに首を振り、149キロの直球でファウル。「フォームとか関係なく、ぶん投げようと思って投げました。やっぱりストレートじゃないですか。ファンの方も望んでいると思うので」。最後は150キロのど真ん中直球で左飛に打ち取った。

 球宴仕様だった。最速157キロの直球を誇るが、レギュラーシーズンでは、球速は意識せず、力を抜いた投球スタイル。この日は真逆だった。試合前、「いつもはセーブしてるんですけど、めちゃくちゃ力みたいと思います」と話したように、豪快に投げ込んだ。

 ファンを魅了するための真っ向勝負だった。プラスワン投票で最後の1人として選ばれた。「僕で大丈夫なのかな」。前半戦で5勝7敗の成績にふがいなさを感じていた。球宴直前には「スローボール投げようかな。驚かせたいじゃないですか」とも話したが、投げなかった。全33球中27球が直球だった。

 2回1安打1失点の初舞台を終え、「ものすごく楽しめました。いい思い出になりました」と、晴れ晴れとした表情だった。剛速球投手ならではのパワー対決。新たな平成の名勝負が生まれそうな予感がした。【斎藤庸裕】