<ヤクルト4-2巨人>◇2日◇神宮
巨人沢村拓一投手(23)が根負けした1球だった。5回だ。青木の適時三塁打で同点に追い付かれ、なお2死三塁。田中を3球で追い込みながら、ファウルで粘られ、ボール球を見極められた。9球目。高く抜けたスライダーを中前にはじき返された。振り向いた時には、打球は無情にも外野を転がっていた。
首位攻防。ついにたどり着いた大舞台だった。敗れた原監督は「沢村には荷が重いですね。まだ成長するでしょう」と、淡々とした口調ながら、初戦敗退の大きさを表現した。3回は2死一塁からの二塁失策をカバーしきれず1失点。5回も2死から2失点。越えなければならない壁に、まともにはね返された格好だ。「(ラミレスの)2ランで、いいスタートを切っているわけだから。あの(5)回以降ね、劣勢ではこういう状況になる」。同監督はヤクルト戦となると主導権を握れない展開を嘆いた。
沢村にとって、手痛い神宮公式戦デビューとなった。大学時代は完投率8割5分7厘と、暴れまくった球場だ。「完投したい」と意気込んでいたが、6回111球で降板した。特に「青木さん、田中さんを出さないようにしたい。やっかいなので」と、2人をキーマンと警戒していた。だが、対青木は16打数7安打、対田中は17打数6安打。不得手な2人にやられてしまった。試合後は無言でクラブハウスに入り、一呼吸置いてから広報を通じ「大事な試合というのは理解していましたし、初戦を任された以上、何とかしたいという気持ちでマウンドに上がりました。先制点を、守り切れずに申し訳ありません」とコメントした。
草薙3連敗から始まった今季のヤクルト主催試合。これで8敗2分けと、白星なしだ。同カードの負け越しも決定。原監督は「まだ過去は振り返らない」。やられたらやり返す。その一念と強調した。【金子航】



