巨人の守護神を務めた久保裕也投手(31)が、近日中に慢性的な痛みを抱えてきた股関節の手術を受けることが20日、分かった。現時点では全治や復帰時期などは不明。来季のシーズン開幕に間に合わせるために、早期での手術を決断したとみられるが、来季も救援陣の軸として期待されるだけに、術後の経過に注目が集まる。

 巨人の守護神久保が、慢性的な痛みを抱えてきた股関節の手術を受けることを決断した。今季は67試合に登板し、4勝2敗20セーブ、防御率1・17と抜群の成績をマーク。後半戦からは守護神として投手陣を支え、8月は11セーブを挙げ、上原(現レンジャーズ)に並ぶ球団記録を達成した。その一方で、2月の春季キャンプ中から股関節に痛みを抱えながら、トレーナー陣の献身的な治療と患部周辺を強化するトレーニングで登板を続けてきた。手術を受け、ベストな状態に戻すことを選択したようだ。

 シーズン終了後は川崎市のジャイアンツ球場を中心に、自主トレを行ってきたが、現在は2年間フル回転してきた疲労を取ることを最優先にしながら、手術に向けた準備を進めているとみられる。原監督が「野手なら阿部の4番。投手なら久保の守護神が機能したことが大きかった」と全幅の信頼を寄せる右腕。川口投手総合コーチも「今、決まっているのは久保と山口は勝ちゲームということ」と話すように、V奪回へのキーマンに挙がる。

 股関節の手術について、球界関係者によれば「あまり聞いたことがない箇所」と話す。股関節の専門医によれば、関節唇の損傷の場合であれば「関節鏡を入れて、損傷した箇所を施術するのが一般的。ケガの重度にもよるが、(2月の)キャンプには間に合うでしょう」と見通しを示した。ケガの詳細が明らかになっていないため、現時点では全治や復帰時期は不明だが、体の不安を取り除き、頼れる男がマウンドに帰ってくる。