DeNAの中畑清監督(58)が15日、自らの打線を「ハナクソ」と言い切った。今日16日は初の対外試合となる日本ハム戦。初陣を託すオーダーには、石川、荒波、梶谷ら若手の快足選手を並べたが「相手から見たら、まだまだハナクソ」と自虐的に表現。発展途上だからこそのキヨシ流の言い回しに、決意を込めた。

 「勝ち負けは二の次」と言いながらも、闘志をかき立てられた。前日14日、相手先発予定の斎藤が「(3回を)9の0で行きたいですけどね」と完全投球を目標とした。この発言に中畑監督は「その通りにさせるか、このヤロー!

 うちの選手にも、ナメとんのか!

 と怒ってほしい」と応戦。足で揺さぶりをかけ、鼻をへし折ってやる腹づもりだ。

 今は「ハナクソ」だとしても、そのままシーズンを迎えるつもりはない。シーズン100盗塁を目標とする今季。そのためにはまず出塁することがカギを握る。昨季28試合で6盗塁と、足への期待が大きい荒波には、第1クールから自らセーフティーバントの初動タイミングを指導。四球も含めて、まずは出塁率を上げ、そこから盗塁、エンドランと積極的な走塁へ。時間を要すると自覚しているだけに「開幕までに相手に意識してもらえるオーダーになっているか」と、ここからの成長に期待を込めた。

 18日楽天戦、19日オリックス戦では、中畑監督の発案で、震災復興支援を目的に募金活動を行うことが決まった。多くのファンに集まってもらうためにも、初戦で惨めな戦いはできない。「ホントにベンチでうるさいと思うよ」と予告した熱い監督が、「ハナクソ」脱却にむけて、チームを鼓舞していく。【佐竹実】