<中日1-1巨人>◇13日◇ナゴヤドーム

 巨人が土壇場で勝ちを逃した。1-0で迎えた9回、抑えのマシソンが2死二塁から中日谷繁に同点打を許した。8回途中5安打無失点で、両リーグ一番乗りで10勝目を手中にしかけていた先発杉内は、白星をフイに。延長10回1死満塁でも勝ち越せず、ナゴヤドームでは14連勝中の宿敵中日の勢いを止めることはできなかった。それでも原辰徳監督(53)は、敵地でのドローを前向きにとらえた。

 暑苦しい天気同様、ジリジリと蒸す引き分けだった。9回、あと1死で杉内の10勝が完成するところだった。だが、守護神マシソンが直球を狙い打ちされた。1死から和田に二塁打。2死後、谷繁に適時中前打を許してしまった。

 延長10回の攻撃もジリジリとした展開。坂本、村田の連打などで1死満塁。だが、エドガー、寺内は凡退した。宿敵の本拠地連勝を止めるべく、押し込もうとしたが、押し切れない。熱い勝負を終えた原監督は、顔を紅潮させて話した。「(9回は)ベストの布陣で守りにいっているわけですから。まあ、1点で勝つのは非常に難しいですね。しかし、敵地に乗り込んでの引き分けは、非常に価値あるものですね」。ガップリ組んだ戦いを、前向きにとらえた。

 両リーグ10勝一番乗りを逃した杉内は淡々と「長いイニングを投げられたのはよかった。続けていきたい。大胆に投げられたのは良かったです」と、話した。中日戦は今季3度目で過去2勝。この日も7回2/3を5安打無失点。リーグ制覇のためには欠かせない「中日キラー」襲名も、もはや異論ない投球内容だ。

 4年ぶり巨人戦登板の川上を体感したのも、プラスといえる。村田は「ボールは来ていました。以前と変わらない投球。スピードも出ていましたし、カットボールも良かった」と話した。川上は、懐かしくも新たな刺客になることが予想される。原監督は「他チームの選手のことは評論家に聞いてください」と多くを語らないが、次回の攻略をナインに課すはずだ。

 勝ちを逃したのは確かに痛恨だった。だが、しぶとい中日こそ、倒しがいもある。【金子航】