百面相ノッカーに変身した。DeNA中畑清監督(58)が7日、奄美大島での秋季キャンプ2日目に、就任以来初となる野手相手のノック。筒香、山崎にそれぞれ40分間、怒って、笑って、悔しがり、そしてほめてと喜怒哀楽全開でバットを振り続けた。

 1球打つたびに、球場に威勢のいい声が響き渡る。ミスをすれば「すみませんで済むのか!」、好捕を見せれば「OK、いい反応だ!」。スタンドへのサービスも忘れない。好プレーに拍手が湧くと「皆さん目が肥えてますねえ」とファンを持ち上げた。

 恩師である巨人長嶋終身名誉監督のノックをほうふつとさせる285球だったが「全然。あの盛り上げ方は出来てない。まだケンカにならないし、もっと悔しがらせないと」。目指すのは、地をはうような打球を打っての“タイマン勝負”。「脳みそがパンパンになったよ」と苦笑いを浮かべながらも、その顔はうれしそうだった。