森田よ復活しろ!

 阪神5年目の大砲候補は、和田監督から打撃の直接指導を受けた。全体練習後の個別練習で打撃ケージに入る森田一成内野手(23)に指揮官がおもむろに近づいた。身ぶり手ぶりを付けて、下半身の使い方などを入念にレクチャーした。

 森田が打撃ケージを移れば、和田監督も移動。フリー打撃を終えてティー打撃を始めても、追いかけて行き、見守った。約30分間、森田の打撃だけに視線を注いだ。

 森田が1軍初打席で初本塁打を放った11年。和田監督は1軍打撃コーチだった。当時から指導を受けていた森田は「コーチのときから教えてもらってますし、言われることは同じなのでわかりやすかったです。体の意識の問題」と振り返った。和田監督は「いいものを持ってる、持ってると言われて、1軍クラスの投手に打撃で目立たないといけない選手」と期待を寄せるだけに放ってはおけなかった。再びあの1発を。今度は和田監督にプレゼントする。【山本大地】