ワイルドだろ~。ソフトバンクの新外国人ヴィセンテ・パディーヤ投手(35=レッドソックス)が宮崎キャンプで打撃投手に登板し、50球で細川の“1安打”だけに抑えた。多彩な球を内外角へきれいに操り、与死球王の称号を消し去る快投。素肌にユニホーム、ロジンも防球ネットも不要というメジャー108勝右腕がオレ流を貫いた。
素肌の上に直接ユニホームを着るパディーヤがマウンドに立った。透けた肌がセクシーだ。気温9度でも「締め付けられる感じが嫌」とメジャー時代の流儀を通した。ちなみにズボンの下は履いている。「ロジンはつけないぜ」。おまけに防球ネットも邪魔だから撤去。投げっぷりもワイルドかと思いきや繊細だった。
1球ごとにコースと球種を細かく変え、細川と山崎へ25球ずつ。内外角へ低く、きれいに投げ分けた。「投げたのは直球とシンカー、カーブにスプリット」。中でも6球目。内角低めに沈んだシンカーに細川は「僕の好きなインローに来たと思ったらガタ落ちした」と膝から崩れる空振り。「抜けた球がなかったでしょ。あれで本人は7割だと言ってました」と驚いた。
結局50球で“中前打”と中直、右直と安打性は3本で、細川の“1安打”に終わった。「全体的に良かった。最後の方はバテたけど」。軽く流したパディーヤと周囲の反応は異なる。開幕カードで対戦する楽天安田スコアラーは「コントロールがいい。死球が多いといううわさほど抜ける球はない」と苦笑い。06年に17死球で与死球王となるなど、メジャー14年で通算109死球の一面はなかった。
2種類あるカーブのうち、投げる瞬間に体が極端に緩むバレバレ型については「打者の目先を変えるためさ」と、独自の考えがあるようだ。秋山監督は「コントロールがいいというか、はい、外角、次、内角と自分の練習をしていたな」と話し、実力は、この程度ではないと見た。次回は21日の紅白戦に登板。魅力満載のワイルド右腕から目を離せないぜ。【押谷謙爾】
◆ヴィセンテ・パディーヤ
1977年9月27日、ニカラグア生まれ。99年にダイヤモンドバックスでメジャーデビュー。フィリーズ移籍後の02年に14勝で球宴出場。03年も14勝。レンジャーズ移籍後、06年に自己最多の15勝。昨季は救援として56試合に登板。1年契約で推定年俸は290万ドル(約2億6100万円)。背番号42。185センチ、104キロ。右投げ右打ち。



