<オープン戦:阪神0-8ヤクルト>◇13日◇甲子園

 鳥谷、開幕3番で待っているで!

 甲子園でのオープン戦7試合を終了した阪神和田豊監督(50)が、ヤクルト戦中のテレビインタビューで開幕オーダーがほぼ固まったことを示唆した。西岡、大和の1、2番コンビにWBCで活躍中の鳥谷を3番に据えてかき回す。4番は新井兄弟のいずれかで、5番から福留、マートン、コンラッドが控える超強力打線で2年目のシーズンに乗り込む。

 本拠地でのリハーサルは終わった。6日からの甲子園6試合、最後はヤクルトの新鋭小川に封じられたが、西岡、福留、コンラッドの新戦力が躍動し、大和、新井良もレギュラーを張る力量を証明した。あとは、あの男を待つだけ。そう、日の丸を背負い、WBC日本代表をけん引している鳥谷だ。

 「オープン戦、最後の2試合くらいしかベストメンバーを組めない。それまで若手を使いながら、やっていきます」

 和田監督は試合中のテレビインタビューで打線に触れ、新しい上位陣の構想を明かした。

 「西岡、大和の2人は足が使える。そこに鳥谷が3番となると、1、2、3番と足が使えるのでね」

 指揮官の頭の中には鳥谷4番というプランも描かれているが、それはオプションの1つのようだ。基本構想は機動力をフルに生かせる鳥谷3番-。WBC2次ラウンド初戦、9回2死まで追いつめられた台湾戦で起死回生の盗塁を決めたあの足を、突破力を、虎でも発揮させるつもりだ。

 いずれも足がある上位3人でかき回す。和田監督は4番問題にも言及した。

 「良太が頑張っている。あとはお兄ちゃんがどこまで上げてくるかで、開幕には間に合うと思うけど、合流して見てみないと、というところ。今のところは良太です」

 本命である新井が右肩故障からの回復途上のため、現時点ではオープン戦全試合で4番を張る新井良で確定だ。そこから福留、マートン、コンラッドと続いていく超強力打線。1、2、3番がチャンスを量産するのが理想のようだ。

 「これからはローテーションクラスの投手がくると思うけど、その投手をどう(攻略)するかが大事。捕手も変わるだろう。調子だけではなくて、いろいろと分析しながらやっていかないといけない」

 日本代表が決勝ラウンドに進出したことにより、WBC組の合流は22日京セラドーム大阪で行われる最後の3連戦(対オリックス)になる見込みだ。チームは明日から関東で4連戦。相手の主力級に対して腕試しをしながら、走れる主軸鳥谷の合流を待つ。【鈴木忠平】