ソフトバンクの選手会長、本多雄一内野手(28)が反攻のキーマンを襲名する。今日13日の西武戦(西武ドーム)で1カ月ぶりに1軍復帰する。左腰背部痛のリハビリが終わり、12日は日焼けした顔で空路東京入り。「いなかった分、残り試合で奮起したい」。離脱中、すでにチームの自力Vの可能性は消滅。「テレビで見ていて、何で自分がここにいなんだろうという感情が出た」。貢献できなかった分、倍返しで働くつもりだ。

 ムードメーカーはもちろん、打撃と守備、走塁でも身を粉にする。「足を使うのを自分が発信していきます。走るチームとして、何とかしないと」。2カード連続負け越しが決まった11日楽天戦では、打球方向の徹底や、送球間の進塁など細かな部分で、首位の地力を見せつけられた。単純に盗塁数でも、離脱していた本多の11個が今でもチーム最多という状況。自力V復活を信じ、チームをもう1度奮い立たせる上で、盗塁王2度の「足攻」は大きな戦力になるはずだ。

 「走攻守において不安なくできた」の言葉を聞き、秋山監督も「大丈夫だと言っている。上がってきて出られませんじゃだめだろ」と先発を示唆。まずは「8番二塁」が有力。後半戦に欠けていたダイヤモンド最後のピースがついに埋まる。【押谷謙爾】