<イースタン・リーグ:日本ハム0-13ロッテ>◇20日◇鎌ケ谷

 佑ちゃん、大ショック…。右肩関節唇損傷からの復活を目指す日本ハム斎藤佑樹投手(25)が、思わぬKO劇に意気消沈した。先発し、2回1/3を7安打9失点と打ち込まれた。「全部良くなかったです。収穫ないですね、今日は」。日程上、1軍復帰をアピールする事実上のラストチャンスだった。プロ入り後ワーストタイの失点という結果に、うちひしがれた。

 マウンド上ではパニックだった。「いろいろと考えながらやっているのが、逆に良くないのかなと」。投球フォームが安定せず、制球も定まらなかった。2回は先頭から四球、死球と乱れた。時折、考え込むようなしぐさを見せたが「よく覚えていない」「分からないですね」と放心状態。3回は大松に右翼場外に3ランを浴びるなど、復調の兆しは見えなかった。交代が告げられ、視線を落としてベンチへ下がった。

 シーズンは残り14試合。チームはリーグ連覇が消滅したが、クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性は残っている。今日21日からは首位楽天と3連戦(札幌ドーム)。栗山監督は「目いっぱい3つ取りにいく」と希望は捨てていない。斎藤を含めた今後の先発陣について「いろいろ考えがある。楽天に3つ取れたらな…」と、巻き返しへの切り札として佑ちゃんを見切っていない。傷心の斎藤も、声を振り絞った。「僕が出来ることをやるだけです」。1軍から声が掛かるまで、ひたすら前を向き続ける。【木下大輔】