日本ハムのブライアン・ウルフ投手(32)の今季限りでの退団が濃厚なことが25日、分かった。今季終了後に契約が満了するが、球団側は再契約には極めて慎重な姿勢。最終結論には至っていないが、年俸1億500万円(推定)プラス出来高と高額であることなど総合的に判断。来日4年目の今季でチームを去る公算が大きくなった。ケッペルの退団もこの日、正式決定。巻き返しを図る来季は、助っ人投手陣を刷新することになりそうだ。

 改革のオフの胎動が、早くも響いてきた。ロッテ戦で先発して9勝目のウルフが、今季で見納めになる可能性が出てきた。球団ではこの日まで2日間、来季のチーム編成を協議。かねてウルフとケッペルの外国人投手の両輪についての今季終了後の処遇を検討してきたが、まずはケッペルを戦力構想から外す決断を下した。ウルフに関しても再契約には消極的で、金銭条件を提示したとしてもダウンは必至な情勢だ。

 周囲の関係者によれば、ウルフは日本ハムへ強い愛着を抱いている半面、かねて国内他球団でのプレーも検討しているとされる。昨季まで2年連続2ケタ白星を挙げるなど実績もあり、年齢的にも市場価値は十分。米球界復帰は現状では視野に入れておらず、日本で現役生活を終えたい意向を持つとの一部情報もある。先発ローテーションの一角として計算できる戦力で、退団となれば関心を示す球団はありそうだ。打線の援護に「チームに感謝したい」とこの日も変わらぬ忠誠心は示したが、一野球人として新天地を目指す方向になるとみられる。