阪神の23歳ルーキー緒方凌介外野手が、走攻守にアピールだ。シートノックで中堅に入ると、本塁へ矢のような送球を連発した。50メートル5秒8の俊足に加え、遠投120メートルの強肩も披露。目を光らせていた指揮官が絶賛した。

 和田豊監督(51)

 足も速いし、肩も強いし、1つ1つ光るものがあるよね。1軍の控えクラスと守備は遜色ない。来シーズンの外野手の争い、1軍枠に入ってきてもいい選手だね。

 キャンプイン前日から、楽しみな選手に「緒方かな」と唯一名前を挙げていた。入団前に右膝を手術。無理させない方針でも、4月には1軍に昇格させた。10月はフェニックスリーグと練習試合の全16試合に出場して、打率3割3分9厘をマーク。全開となったスピードスターに期待は高い。

 和田監督

 打撃も非常にシャープだし、ガッツがあるよね、話していても。打ち損じで悔しがっているし。(膝の)制約が取れて、本来の姿が出てきたね。

 フリー打撃も横から見守った虎将は、右肩の開きや体重移動などを指導した。3拍子に加えてファイトもある。「いろいろと勉強になっています」と殊勝な緒方から、目が離せない。【近間康隆】

 ◆緒方凌介(おがた・りょうすけ)1990年(平2)8月25日、大阪府生まれ。PL学園3年夏は南大阪大会決勝で敗退。東洋大2年から全日本大学選手権連覇した。昨年のドラフト6位。今季は4月30日に1軍初昇格して2試合出場、1打数無安打。2軍では48試合出場で打率2割1分5厘。176センチ、75キロ。右投げ左打ち。