<日本ハム10-6ソフトバンク>◇23日◇東京ドーム

 日本ハムのドラフト2位ルーキー浦野博司投手(24=セガサミー)がプロ初勝利を挙げた。ソフトバンクの強力打線を相手に9安打を浴びながらも5回1/3を4失点の粘投。プロ初のヒーローインタビューでは、「野手の方が点を取ってくれたので感謝したい。(自分の)後を投げてくれた方に感謝したい。ありがとうございました」と喜んだ。

 得意の変化球で鬼門を切り抜けた。デビュー戦から3試合連続で失点が続いていた立ち上がり。1回1死から今宮に中前打を許したが、内川をスライダーで空振り三振。李大浩はフォークで三ゴロに抑えた。すんなりと試合に入れたことで、味方打線にもリズムを生んだ。

 グラウンドを離れても“変化球”で周囲の懐に飛び込む。社会人のセガサミーに入社した12年2月。春季キャンプ休日の新人歓迎会のカラオケでは、人気アニメの「おジャ魔女どれみ」や「プリキュア」などを歌い、先輩を驚かせた。ひょうひょうとした表情で、打者を翻弄(ほんろう)するように仲間から愛された。

 2本塁打を浴び、6回途中で降板したのは反省点。「今日の反省点を次のチャンスで生かすよう、準備をしていきます」。今度は笑顔満開で勝利をつかみ取る。【木下大輔】