日本ハム大谷翔平投手(19)の投打「二刀流育成」に、新たなルールがつくられることになった。甲子園勝利から一夜明けた19日、大谷はチームとともに広島に移動した。3戦連続160キロと快投劇を演じる一方で、2試合続けて右ふくらはぎがつった。厚沢和幸投手コーチ(41)は「今後もつったら、代える。無理はさせられない」と、同じ症状が出たら即降板させる方針だ。

 投手の本能として、イニング途中にマウンドを降りたくはない。前夜の大谷も、異変を感じてベンチを飛び出した同コーチを“無視”。ファウルグラウンドにたたずませたまま、さらに2球を投げた。故障につながる可能性もあり、厚沢コーチは「単なる水分不足とは考えない。成長期だし、しっかり見極めなければ」。阪神戦は2死だったこともあり、残り打者1人を任せた首脳陣も、今後は情を挟まず「異変→即降板」を徹底する。

 中6日を守っているローテだけでなく、打者出場にも影響する。大谷本人は「(足は)大丈夫です。打撃の準備をします」と意気込んでいるが、明日21日からの広島戦(マツダ)も大事を取ってスタメンを外れる見込み。これまでも外出時の事前報告義務、登板前後の野手出場回避などが設けられているが、希望が詰まった将来もあるだけに、さらに厳格なルールづくりに踏み切る。【本間翼】