今季のFA市場の目玉、オリックス金子千尋投手(30)が24日、出場選手登録日数が8年に達し、国内FA権取得の条件を満たした。

 金子は「プロ入り当初は、FA権を取得できるとは思っていませんでした。使っていただいたこれまでの監督、投手コーチに感謝したいと思います。取得できたことは事実ですが、今はシーズン中なので全く考えていません」と球団を通じてコメントした。

 金子は長野商からトヨタ自動車を経て04年自由枠でオリックス入り。今季も11勝を挙げ防御率、奪三振でリーグトップを走るなど、通算85勝をマーク。チームの絶対的エースであり、日本球界を代表する投手。もし権利を行使すれば、他球団からのオファー殺到は確実だ。また、メジャーからも熱視線を送られており、オフには今以上に注目を集めそうだ。

 もちろん、球団は残留を熱望。23日に金子と面談した瀬戸山球団本部長は「最大限の評価をさせてもらう。来季以降もここで一緒に頑張ってほしい、と伝えた。来るべき時には、具体的な交渉をしないといけない。タイミングを見てやりたい」と、エースの残留交渉に全力を挙げる方針。金子の決断が注目される。【高垣誠】