悪送球撲滅へ、阪神上本博紀内野手(28)に「けん制トレ」の珍練習が課された。秋季安芸キャンプの特守で17日、高代内野守備走塁コーチがサブグラウンドのマウンドに上がるように指示。背番号4はボールを握ってセットポジションをつくると、一塁にけん制する練習を繰り返した。

 二塁手上本は左方向に飛んだ打球の正確な送球を課題にしている。5-4-3や6-4-3の併殺コースでも一塁悪送球で走者を残す場面があった。腰がうまく回転できない分、腕が体から離れてしまい、コントロールできていないことが原因だった。基本動作を体に覚えさせるため、動きが同じ、けん制トレを導入。かつて広島野村謙二郎や中日井端弘和も鍛えた珍練習で、名手育成に乗り出した。

 上本も「まだまだですが今をしっかりやるだけ。E(エラー)がつかないようにするだけです」と真剣そのもの。キャンプの残り3日間で精度を上げる。