2軍からリリーフエースへ!!

 阪神松田遼馬投手(20)が24日、甲子園で自主トレを行い、開幕1軍への思いを口にした。過去2年連続でキャンプ中に負傷している失敗もあり、2月のキャンプは2軍安芸からスタート。若き剛腕は危機感をにじませて言う。

 「2軍からのスタートというのは、そういう(争うという)こと。2軍の試合でしっかり結果を残して、開幕1軍に入れるようにやるだけです」

 オフは故郷長崎で広島大瀬良らと自主トレを行ってきた。この日は甲子園の外野フェンス沿いで、左翼と右翼のポール間走を繰り返した。額ににじむ汗をタオルでぬぐいながら、黙々と走り続けた。キャンプをいかに乗り越えるかが、遼馬のテーマだ。13年は右肩痛で出遅れ、昨年も右肘痛でリタイア。スタートで故障に見舞われ、シーズン通じて活躍したことがない。

 中西投手コーチは「経緯もあるし、早い段階から投げることをしたくない」と説明し、自重して調整させる方針を示している。1、2軍ともに2月11日以降に実戦が始まるが、初期の試合には登板しない方向だ。状態が良ければ沖縄キャンプに招集される可能性もあるが、万全な状態で開幕を迎えるため、じっくり土台作りに専念する。

 それでも、遼馬は「慎重にやるというより、レベルアップしないといけない」と言い切る。150キロを超える快速右腕には今季、必勝リレーの8回を任せるプランも温める。リョウマは高知で力を蓄え、開幕から一気にのし上がる。【酒井俊作】