ボクシングのWBO世界ミニマム級2位田中恒成(19=畑中)が「究極の体」で最速王者になる。同1位フリアン・イエドラス(27)との世界王座決定戦は30日、愛知・パークアリーナ小牧でゴング。27日は名古屋市内で予備検診が行われ、両者とも異常なし。5戦目での日本人最速世界奪取を狙う田中の体脂肪率は、3%と判明した。

 無駄な脂肪は、そぎ落とした。身長で2センチ、リーチで5センチ上回った田中はスタミナ面も「ニセ高地トレーニングをやってきたので」とニヤリ。初の世界戦に備えて、標高3000メートル地点と同じ低酸素状態になる特製マスクをつけ、走り込みや筋トレをこなしてきた。

 その結果、昨年10月東洋太平洋戦時の3・8%から、さらに体脂肪率が減少。同率が低すぎると体温や筋力低下を招く恐れもあるが、サッカー日本代表DF長友佑都も同じ3%と言われる。ギリギリまで絞り、スタミナ強化を図ってきた。過去4戦のラウンド数は10回が最長も、今回は12回フルの激闘も覚悟する。「早く決着をつけたいとかはない。判定でも、どちらでもいい」。ガス欠する不安のない体で、田中が念願をかなえる。【木村有三】