新日本プロレスの「BEST OF THE SUPER Jr.33」がいよいよ14日の後楽園大会から開幕する。悲願の初優勝を果たした2024年以来、2年ぶり2度目の頂点を目指す“新日ジュニアの顔”エル・デスペラードはどのような意気込みで今大会に臨むのか。話を聞いた。
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-まず同じBブロックで注目している選手を教えてください
「石森(太二)、YOH、KUSHIDAですよね。見てるお客さんからすると優勝決定戦に来るだろうレベルの選手。その上で個人的に気になってるのは佐々木大輔(DDT)と豹選手(ドラゴンゲート)です。(豹は)一切触ったことないんで。去年のコンクルソ(新日本プロレスコンクルソ=新日本が毎年開催している肉体美を競うコンテスト)の優勝者じゃないですか。単純に楽しみで。まあ、その中でロビー(イーグルス)なんて名伯楽というか、ロビーとザック(セイバーJr.)が(昨年のBOSJ優勝者)藤田(晃生)をああいうレベルの選手に引き上げたと思うと、選手個人としてもすごいやつですし、対戦が楽しみです」
-ロビー選手のどこが一番すごいんですか
「自分の体に見合った技を使っているところですかね。ターボバックパックくらいじゃないですか、彼が力を使っている技っていうのは。蹴り技とか、回りながらの蹴りで遠心力を使って体重の無さもカバーしてるし、この間、AEWで自分の倍はあるカイル・フレッチャーと普通にシングルマッチしてましたから。新日本じゃありえない」
-次に反対側のAブロックですが“デスマッチのカリスマ”葛西純選手(FREEDOMS)が参戦します
「自分の中でものすごく重要な位置にいる人なんで、逆に言うと同じブロックにならなくてよかったなっていう。そこは逆に新日本がくんでくれたのかなと思うんですよ」
-昨年6月の「“DEATH PAIN”invitacional」で10年後の再戦を約束したのに、簡単にまた対戦できるようでは、という感じでしょうか
「まあ10年後っていうのはデスマッチでの再会ですけど。(10年後の)シングルマッチを約束したのに、1年でってなったら(ファンも)うーん? ってなるんじゃないですかね。ただ、それがスーパー・ジュニアの決勝ってなれば、まあ、しょうがないかっていう気がします」
-葛西選手と決勝でやりたいですか
「複雑ですね。なんかそれはスーパー・ジュニアの決勝じゃなくてもいいんじゃねえかとも思って。どっちももったいない気がするんですよね」
-それから今大会は、過去4度優勝の高橋ヒロム選手がいないというのも一つの大きなテーマだと思います。そのあたりについてはどう思われますか
「見てくれてる人は、高橋ヒロムがいない1発目のスーパー・ジュニアがどうなるんだろう? と思うかもしれない。それで全然いいんですよ。一方で、スーパー・ジュニアに出る1選手としては全く気にしてません。エル・デスペラード個人は高橋ヒロムがいないことに寂しさはあります。けど、それはそれ、これはこれって感じで。スーパー・ジュニアってものは、今まですげえ人が山ほど来て、すげえ人が山ほど出て行ったんですよ。飯伏幸太もそうだし、(ウィル)オスプレイもそうだし、リコシェとか。でも大丈夫じゃないですか。いまだにスーパー・ジュニアというブランドは確固たるものなので。このブランドっていうのは、ちょっとやそっとじゃ落ちないです。必ず次の誰かが出てきますから」
-そういう部分にも期待したいですね
「ヒロムがいなくなったから、石森さんと俺はA、Bブロックで分かれるものだと思ってたんですよ。でも同じブロックで」
-それでも盛り上がるだろうという会社の判断ということですよね
「だって(Aブロックには)葛西さんがいて、田口(隆祐)さんがいて、藤田もいますからね。(マスター)ワトは優勝実績はあるんですけど、プロレスがうまい、プロレスがすごい、だけじゃないところにあるのが、この怖いスーパー・ジュニアなんで。彼はもう一回優勝した上で、何かぶちかますくらいじゃないと“特級”の選手の位置、田口さんのような位置には来られないと思います。田口さんはファニーだけど、足の取り合いやったら、僕もちょっと舌を巻くほどの能力者なので。そういうものがあった上で何をするかっていうところに目が向いたときにワトはもう一段上に行くと思います」
-たしかに、その競技のトップ選手が新日本に来ても、それだけではダメということですよね
「ウルフアロンは地球上で柔道が一番強いんですよ。でも彼がそれだけじゃないのは“おかしみ”もあるんですよね。言葉もいいし、頭の良さもあるし、人の良さもあるし。だからスイングしてる。その位置に行けるのか、お前は? っていうのが僕らも含めて問われている。誰がジュニアの主役になるんですか? っていう大会ですから」
-そういう中でデスペラード選手は今大会でどんなものを見せようと思っていますか
「単純にスーパー・ジュニアを楽しみきるしかないと思ってますね。自分なりに表現の幅をこの大会でもまた一つ広げたいなと思ってて。ちょっといろいろトライする気ではあるんですけど。根底にあるのは…もちろん見てくれてる人が楽しむことが第一なんですけど、例えば金丸義信相手に俺がどれだけくらいついていけるか。俺ほんとスーパー・ジュニアで金丸さんとやるたびに、自分の中でも会心のものしか生まれてないんで。それだけは譲れないですね。去年、神戸で田口さんとやった時も、ちゃんと怖い田口隆祐を引き出せたんで。そういうものですね。各対戦相手の持っているものを全部引きずり出したいんです。堪能しきりたいですね」

