13年に56年ぶりに復活したボクシングの日本ヘビー級王座が再び消滅の危機を迎えた。29日、都内の日本ボクシングコミッション(JBC)で行われたランキング委員会で審議された。

 現在、同階級でランキング入りしているのは王者藤本京太郎(角海老宝石)、1位石田順裕(グリーンツダ)と2位竹原虎辰(緑)の3人。石田は4月のタイトルマッチで藤本に敗れ引退を表明した。竹原は7月14日にJBCが規定する37歳の「定年」となり、ライセンスが失効する。次回のランキング委員会が開催される7月末までに石田の引退届がJBCに提出されれば、王者藤本以外のランカーが不在という異例の状況になり、王座はJBC預かりとなる可能性が高い。

 日本ヘビー級タイトル戦は、1957年(昭32)5月に初めて行われ、初代王者は片岡昇。13年7月に行われた1位藤本-2位オケロ・ピーター(緑)戦が56年ぶりだった。藤本は竹原に2度、石田に1度勝利し、3度防衛。浦谷信彰事務局長は「他競技からの参入も期待したが、うまくいかなかったと言わざるを得ない」と話した。【奥山将志】