ラッキーカラーの緑でKO防衛だ! WBA世界スーパーフライ級王者河野公平(35=ワタナベ)が20日、都内のワタナベジムで公開練習を行った。河野は、シャツからリングシューズまですべて緑でそろえて登場。昨年10月、米国で亀田興毅に勝利したゲンのいいアイテムで、3度目の防衛を目指す。

 上から下まで緑、緑、緑。グローブまで緑という異様な姿で河野はスパーリングに臨んだ。高橋トレーナーを相手に2回を動き回り、テレビ局の要望に応えてカメラに向かい「亀田に勝ったラッキーカラーの緑でKOします」と宣言した。

 昨年10月、前評判を覆して亀田を破り、2度目の防衛を果たした。その事前練習で、緑色のリングシューズに緑のトランクスをはいた。過去最高というコンディションに仕上がり、緑、緑のコンビネーションで臨んだ試合でも、亀田を圧倒した。河野にとって、ボクシング人生を変えるターニングポイントとなった試合だった。「注目の選手に勝つと、明らかに知名度が上がる。町を歩いていても声を掛けられるようになった」という。これまではオレンジだったラッキーカラーが緑に変わった。

 今回の防衛戦は、シューズ、トランクスだけではなく、入場の際のガウンも緑にした。この日は、関係者に試合当日のグローブも緑にするようお願いしたが、間に合わなかった。「ミドリムシですね」と自虐的に笑った。

 2年前から取り組んできたカウンターも、亀田戦で右ストレートが見事に決まり自信を得た。「相手は、前に出て打ち合ってくる選手。徐々に弱らせて中盤か後半にKOします。早く試合がしたい」。精神的にも、技術的にもノリノリの河野は待ち切れないように言い放った。【桝田朗】