王者八重樫東(33=大橋)が12回TKOでV2に成功した。

 同級8位サマートレック・ゴーキャットジム(32=タイ)を序盤から本来のフットワーク、スピード、テクニックで圧倒。大橋会長から8回には「プロなんだから倒せ」とゴーサインが出た。「中途半端で攻めあぐねた」が、最終回にコーナーへ追い詰めての連打にレフェリーストップ。12回2分13秒TKO勝ちした。

 11回までの採点はジャッジ1人が満点、残り2人も挑戦者にポイントをつけたのは1回だけの快勝だった。「動くことはできた。そこから落としきれなかった。最後は力技。ごり押しになったが倒せてよかった」と、珍しく傷のない顔で反省もホッとした表情を見せた。王座を守って年越しを果たしたが「先輩の王座返り咲きにつなげられた。少しは刺激になってくれれば」。大みそかに同じ拓大出身の内山への王座奪回へ、後押しになることを願った。

 V3戦は90日以内に暫定王者の同級1位ミラン・メリンド(フィリピン)と指名試合での統一戦が義務付けられている。「ケガもなく、次はもう少しいい試合を」と意欲的だった。