<女子プロボクシング:WBC世界アトム級タイトル戦10回戦>◇8日◇東京・後楽園ホール

 WBC世界アトム級王者の小関桃(26)が大差の3-0判定で初防衛を飾った。今度は文句なしの勝利だった。挑戦者の金慧■(25=韓国)に、得意の左ストレートを効果的に当てて、序盤から主導権を握り続けた。KOこそ逃したが3-0の大差判定勝ち。「1発に頼らず、3、4発当てていこうと思った」と作戦通りだった。

 8月にウィンユー(タイ)に2回KO勝ちして王座を奪取したが、相手陣営から「バッティングだった」と抗議され、WBCから来年の2度目の防衛戦でウィンユーと再戦を義務付けられた。それだけに初防衛戦は「どうしても勝ちたかった」という。

 10月末に祖母智江子さん(82)が貧血で倒れ、頸椎(けいつい)損傷で左手にしびれが残り、三鷹市内の病院に今も入院中。休日の毎週日曜日に見舞いにいくたびに「試合が近いんだからいいよ」と気にかけてくれたという。顔もほぼ無傷の完勝で「面会は午後8時までなので、明日朝一番で報告にいきます」と笑顔を見せた。【塩谷正人】※■は王へんに民