<新日本:愛知大会>◇13日◇愛知県体育館◇8400人

 TAJIRI(38)がG1クライマックス(G1)予選敗退も、IWGPヘビー級王者棚橋弘至(32)を破り、存在感を見せつけた。15分すぎ、棚橋のハイフライフローを逃れた場面でレフェリーと接触。レフェリーのブラインドをついたダイヤル固めからの緑の毒霧で王者の目をふさぎ、最後はバズソーキックで仕留めた。試合後「今日から、このぼくが新日本のエースだよ。愛してまーす」と王者のお株を奪うあいさつ。反則だと抗議する新日本の菅林直樹社長にも毒霧を浴びせる暴挙で大ブーイングを浴びた。

 リングにいたのはハッスルのTAJIRIではなかった。かつてプエルトリコ、米国で嫌悪され、それを原動力に異国の地で成り上がったヒールの東洋人だった。花束は解説席に投げつける。場外で棚橋を鉄柱にたたきつけ流血させる。最後は「体の一部」と主張する毒霧噴射。「この小さい体で、あらゆる引き出しを駆使して勝っちゃったよ。かっこいいなあ」。勝ち点4で予選リーグ敗退は決まったが、今年のG1は新たなヒールを誕生させた。