WBA世界スーパーバンタム級王者プーンサワット・クラティンデーンジム(29=タイ)との世界戦(1月11日、東京・東京ビッグサイト)に挑む細野悟(26=大橋)が22日、神奈川県内で練習を公開した。6回のスパーリング後、大橋会長は報道陣を集めると「プーンサワットに似た選手を探してきました。1回やらせます」と発表した。

 細野の視線の先に「現役の時から背中をずっと追ってきた」先輩が突然現れた。大橋ジム初の世界王者で元WBC世界スーパーフライ級王者川嶋勝重氏(35)が「サワディーカップ(タイ語でこんにちはの意)」と両手を合わせリングイン。現在はアクセサリー職人で練習はしていないが、頂点を知る男は「世界王者はだれでも強い」という左ジャブを何度も繰り出した。

 「怖いと思ったけど盛り上がれば」と一肌脱いでくれた“兄弟子”の思いを受けた細野は「ジャブのタイミングとかはさすが。気持ちが引き締まった」と感激した様子。「川嶋さんに続けるよう、必ず世界王者になります」と力を込めていた。