WBC世界フェザー級王座決定戦が26日名古屋で行われる。

 長谷川穂積(29=真正)が26日の同級王座決定戦で勝った場合、同級3位で元WBO世界バンタム級王者のジョニー・ゴンサレス(29=メキシコ)が初防衛戦の最有力候補であることが24日、分かった。ゴンサレスは、4月に長谷川からWBC世界バンタム級王座を奪った3階級制覇王者フェルナンド・モンティエル(31=メキシコ)を破ったキャリアを持つ。この日は名古屋市のホテルで調印式に出席。日本人初の“飛び級”2階級制覇の先に強豪が待つ。

 WBC世界フェザー級1位のブルゴスを倒しても、初防衛では強豪が立ちはだかる。長谷川の試合をプロモートする帝拳ジムの本田会長はこの日、WBC総会で決まった指名挑戦者で同級3位のゴンサレスが初防衛戦の最有力候補であると明らかにした。

 長谷川は4月30日、衝撃の4回TKO負けで10度防衛したWBC世界バンタム級王座から陥落した。相手は3階級制覇王者でWBC、WBOバンタム級統一王者モンティエルだった。42勝(32KO)2敗2分けという圧倒的キャリアを誇るが、実は06年5月に当時WBO同級王者ゴンサレスに判定負けを喫している。

 ゴンサレスは09年5月にWBC世界スーパーバンタム級王者西岡利晃(帝拳)に3回TKO負けを喫したが、その後は7連続KO勝利が続く。帝拳プロモーションの浜田代表は「強敵だね。西岡が勝ったけど、紙一重。パンチが伸びるし、切れる」という。

 長谷川は調印式後、名古屋市内のジムで最後の練習を行った。真正ジム山下会長相手にミット打ちを4ラウンド、世界戦前恒例のパターンで締めくくった。「やることやりました。しんどいけど、バンタムの時とは全然ちゃいます」。練習後の体重はフェザー級リミットを下回るなど、減量は順調だ。「勝った後?

 みそ煮込みうどんが食いたいですね」と笑顔を見せた。

 まずは日本人初の“飛び級”2階級制覇。そして“モンティエルを破った男”を迎え撃つ。【加藤裕一】