IGFのアントニオ猪木会長(68)が、被災地の人々に復興への「燃える闘魂」を注入した。4日、東日本大震災の被災地・福島県のいわき明星大で復興イベントを開催。選手とともに鍋料理などの炊き出しで約3800食を振る舞い、特設リングではIGF王者レバンナらが出場して6試合を行った。延べ5000人が来場する盛況ぶりに、猪木会長は「我々が動くことで、人々に元気と勇気を届けることができると思う」と手応えを口にした。

 いわき市内のクリナップ社員時代にレスリングでシドニー五輪に出場した総合格闘家・宮田和幸から相談され「すぐにやろう」と快諾。約1カ月の準備で開催にこぎ着けた。会場近隣の仮設住宅には、原発事故の影響で約2800人が避難生活を送っている。猪木会長は「いろんなところから声がかかっている。私の売り物は元気。喜んでいただけるようにしたい」と来年も被災地で復興活動を続ける考えだ。【山下健二郎】