プロボクシングWBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志(32=ワタナベ)が28日、津波被害を受けた宮城農高(宮城・名取市)を訪問。同校ボクシング部が練習場にしている農業用ビニールハウスの“砂のリング”で約2時間、熱血指導を行った。アマチュア時代に3度対戦した同校OB平間直人顧問(36)の要請に快諾。大みそかには4度目の防衛を済ませ、約束を果たした。

 指導前は被災地も視察。右拳を手術して昨年9月までリハビリ中だった内山は「ようやく来られましたが、こんなにひどいとは思わなかった。現地に来て『復興はこれからだ』と実感しました。自分ができることなら、何でも力になりたい」と継続支援を約束した。模範指導では練習再開後初めてのミット打ちも披露。「逆に力をもらった。全国で勝ってくれたらうれしい」と高校生たちにエールを送った。【佐々木雄高】