<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇22日◇横浜国際プール

 帝拳と契約するWBC世界フライ級王者ローマン・ゴンサレス(27=ニカラグア)がロッキー・フエンテス(フィリピン)を相手に、6回TKO勝ちで初防衛に成功した。

 ゴンサレスは難なく3本目のベルトの初防衛に成功した。2回からもてあそぶように攻めて6回に仕留めた。左右ボディー後にワンツーでダウンを奪う。さらに連打するとレフェリーが止めた。9回以内KOと控えめに予告。「約束を果たせて満足。アッパーを多用する作戦がよかった」と傷のない顔で笑みを浮かべた。

 相手探しに苦労するが「来年は井上とやって4階級制覇したい」と宣言した。井上は年末に1つ上のスーパーフライ級で2階級目を狙う。陣営の大橋会長も「逃げも隠れもせず、こちらからお願いしたい」と言い切った。両陣営は1年後に対戦で一致している。

 これでデビューから41連勝となった。日本では9試合目。「長旅になるから日本に家を買いたい。会長がプレゼントしてくれるかな。ベンツも」。不動産業も始めたという王者のおねだりに、本田会長は「井上に勝ったら」と答えた。

 ◆ローマン・ゴンサレス

 05年7月プロデビュー。08年9月に新井田豊をTKOで破り、WBA世界ミニマム級王座獲得。同王座返上後、10年10月にWBAライトフライ級暫定王座決定戦でKO勝ち。今年9月には八重樫東にTKO勝ちしてWBCフライ級王座に就き、3階級制覇。右ボクサーファイター。41戦全勝(35KO)。身長159・5センチ