大相撲名古屋場所で35度目の優勝を果たした横綱白鵬(30=宮城野)が一夜明けた27日、名古屋市内のホテルで会見し、2場所ぶりの賜杯に「なんか、久しぶりって感じがしました。今後は1場所空けて優勝するのがいいのかな。昨日の酒がより一層、おいしく感じました」と笑いながら、感慨に浸った。

 15日間の相撲内容については「先場所はちょっと慌てて負けた何番かがありましたが、今場所はしっかり修正した。時間がかかった相撲もありましたけど、いい内容だったかな」と振り返った。10日目で栃煌山(28=春日野)に敗れた相撲についても「今場所は本当に、いい状態でありましたけど、逆に良すぎたのかな。いい当たりをしたけど、思ったより来なくて、ちょっとすかされたね。まぁ、巡業も長いし」と、稽古相手に指名することを示唆した。

 優勝パレードでは、引退が決定的な40歳の旭天鵬(友綱)に旗手を務めてもらった。そこで込み上げるものがあったという。07年の横綱昇進から長年、土俵入りを一緒に務めてきた。「35回の優勝は、この名古屋場所は、私の相撲人生の中で一生忘れない。大変いい思い出の1つになりました」としみじみと語った。