西前頭8枚目の豊ノ島(32=時津風)が、3場所ぶりに勝ち越しを決めた。東前頭11枚目の千代大龍(26=九重)を突き落とし。9日目で勝ち越した12年九州場所以来の早さで、給金を直した。

 相撲もさることながら、この日も「口」が絶好調だった。前日の蒼国来(31=荒汐)との一番で左太ももを打撲した。俵に当たったと思っていたが、帰ってビデオを何度見返しても、太ももには何も当たっていない。打撲ではない? 「もしかしてこれは、やばい症状のやつではないか」。背筋が凍り付き、冷や汗が落ちた。「すぐにトレーナーに連絡した」。

 すると、沙帆夫人が横から一言。「(痛いのは)左脚じゃないの?」。

 「そう。ずっと右脚ばかり見ていた。自分の痛い脚を間違えていた。そうしたら蒼国来の膝が入っていた。良かった、良かった」。

 今場所は左脚にアクシデントがつきまとうが「ここ(口)をケガすることの方が、自分は致命傷かな」。優勝争いの中にいる32歳は、ノリノリだった。