大関琴奨菊(31=佐渡ケ嶽)に初めて土がついた。

 中学時代からのライバルで、同じ02年初場所初土俵の東前頭7枚目の豊ノ島(32=時津風)に右腕をたぐられて、とったりで敗れた。支度部屋に戻った後の風呂場では「あーっ、クソッ!」と何度もさけんだ。「踏み込みは悪くない。ちょっと立ち合いが離れすぎた。密着して(相手との)接地面を多くと思ったけど…。先に体勢が崩れちゃった」と悔しがった。

 右脇を固め、左をおっつけて前に出たが、左足が2度、流れた。「前への意識が強かったのかな。一番いい立ち合いをと思って、そこにちょっと執着しすぎたかもしれない。もっと冷静に…。ま、攻めたんだからしゃーない。負けは負け」。1敗で横綱白鵬(30=宮城野)に並ばれたが「しっかりやることを意識して」と懸命に切り替えていた。