これが本当の“北はりま投げ”-。東十両6枚目の石浦(26=宮城野)が、同4枚目の北■磨(きたはりま、29=山響)に珍手の「はりま投げ」を決めた。

 はたき込みで相手が前のめりに落ちかけたところをとっさに、頭の上から左手で後ろ回しをつかんで放り投げた。「引いちゃって、たまたままわしに手がかかった感じです。(はりま投げは)初めて」と驚いた。

 過去に幕内では、14年秋場所10日目に常幸龍が遠藤に決めているが、十両では12年秋場所8日目に高見盛が里山に、当時20年ぶりに決めて以来。この4力士と石浦は全員、偶然にも同じ大学出身という共通点があり「日大が多いですね」と笑った。

 173センチ、110キロと、関取70人の中でもっとも軽量ながら、素早い動きと巧みな技で土俵を沸かす石浦。今場所は自己最高位で5勝1敗。「いつもの流れだと、ここから連敗して、いつも終盤がギリギリ。今日、勝ち切れたのはすごく大きい。思い切り相撲が取れます」と自信にみなぎっていた。

※■は石ヘンに番