日本相撲協会は12日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、春日山親方(元前頭浜錦)に自ら師匠を辞任するよう全会一致で勧告した。

 年寄名跡証書の引き渡しを求めた訴訟の8月の1審判決で、対価として1億7160万円を支払うよう命じられたことに加え、秋場所中に1度も部屋に姿を現していなかった。判決後に担当だった夏巡業の審判を外れた際は「愛情をかけて力士を育てなさい」と注意されていたが、師匠の責任を果たしておらず、外部理事の高野利雄危機管理委員長は「師匠としてお任せできない」と説明した。

 春日山親方が「少し時間をください」と申し出たため、回答期限は19日午前10時まで猶予された。応じない場合、協会は親方と結んでいる人材育成業務の委託契約を解除するとし、部屋の力士23人らは現役時代の師匠である追手風親方(元前頭大翔山)が一時的に預かる方向で調整中。別に師匠を立てれば部屋の復活が認められる。